作者 : Yuta Yamamoto

独学でデザイナーを目指し、就活した結果

はじめまして、Yuta Yamamoto(X:yy_films)と申します。

立教大学の3年生(25卒)として大学生をしながら、

・合同会社UniboostのCDO

・店舗マーケティング支援SaaSのプロダクト企画長期インターン

・(少しばかり)フリーランスUI/UXデザイナー

をしています。主戦場はUI/UXデザインで、ユーザーフローを検討したり情報構造を整理したり、、ビジュアルだけでなく体験設計をすることが大好きな独学デザイナーです。

今回は、「独学でUI/UXデザイナーを目指し、就活した結果」というテーマの経験談を書いてみようと思います。具体的な自分の就活スケジュールから選考のコツ、そして結果的にどのような進路を歩んだのか、、、非美大(周りにデザイナー志望がいない)の方に特に活用いただけるような内容盛りだくさんでお届けできればと思います。

ちなみに先に結論をお話しすると、僕は最終的に「デザイナーにならない」という選択をしました。なのでデザイナー就活という点で参考にできるのはサマーインターンの選考や経験だけになるかと思います。

しかし、自分自身就活をする中で自分と向き合い、その結果こういった選択をすることになったのでこの記事を読む皆さんにも就活をただの職探しの期間ではなく人生と向き合う体験として捉えてもらえるような話ができればと思います。

目次

    大学3年4月:就活のはじまり

    大学3年になると同時に就活を意識しはじめました。

    元々何かしなければと思いつつ動き出せないでいましたが、企業の方とカジュアル面談をさせていただく中で、とにかくまずはサマーインターンを受け始めようと動き出すきっかけになりました。


    Point1:サマーインターン対策は一刻も早く始めよう。


    デザイナー就活は他職種と比べてとにかくサマーインターンの締め切りが早いことが特徴的だと思います。5月後半や6月前半で締め切られることも多いです。また提出物が企業によってポートフォリオのみ、ポートフォリオとES、選考課題があるなど様々です。ある程度時間をかけて取り組むべき課題も多いので早めの行動・情報収集がとにかく重要です!総合大学の学生は特に周りの人と足並みを揃えていると完全に出遅れます🔥

    サマーインターンの結果としては4勝4敗でした。一番最初に合否結果をもらった企業は不採用だったのですが、受け取ったのがディズニーで遊んでいる途中だったのでトラウマです笑

    Point2:「デザイン」にフォーカスした質問対策も忘れずに。

    面接はどの企業も個人面接で大抵1時間程度、企業によってはポートフォリオや選考課題のプレゼンテーションもありました。

    サマーインターンの選考においては、面接であまり志望理由などを直接的に聞かれることが少ない印象でした。その代わり「どんなデザイナーになりたいか」「どんなデザインが好きか」「どうしてデザインに興味を持ったのか」など専門職らしい質問が多くありました。

    特に、「どんなサービスのUI/UXが好きですか?」という質問は、日頃からデザインの視点を持っているかを暗に確認されるような質問のため、良い/悪いポイントについて語れるように準備しておくと良いと思います。

    大学3年8, 9月:サマーインターン参加


    そんなこんなでサマーインターン選考が終わり、夏休みを迎え、大変ありがたいことに3社のインターンに参加させていただきました。スケジュールとしては、

    • (クライアントワーク系企業)8/8〜10の3days
    • (主にtoCの事業会社)8/14〜9/1の3weeks
    • (SaaSの事業会社)9/7以降期間を分割して合計2weeks

    で体験型から集中的な制作型、そして実務型とさまざまなパターンで企業にお邪魔して、時にはお給料を頂きながら企業とデザイナーという仕事に対しての理解を深めました。

    Point3:インターンでは、その会社で働く自分をイメージしよう。

    インターンに参加するメリットは、選考時に有利に働くという点だけではありません。HPや説明会では伝わらない細かい部分を間近で見て感じ取ることができます。同じような企業・業界でも会社ごとにプロジェクトの動かし方や働き方、社員の方の雰囲気は異なります。どうしても自分に「合う、合わない」はあるので確認しておくと入社後のイメージも湧きやすく、前向きな就活ができると思います。

    大学3年10月:迷いと決断

    各社インターンに参加し、大忙しながらとても充実していた夏休みが終わりました。すると順次早期選考がはじまったり、募集が早い企業のエントリーがはじまったりしていました。

    Point4:一段落ついたら振り返りの時間を取ろう。

    各社のインターンを振り返り、自分が本当にやりたいことはデザインなのかということを考えるようになりました。

    本当に楽しかったし、デザインは勉強することも大好きです。ただ、仕事にするにあたってより自分に適性がある職種について、そして人生を賭けてやりたい仕事とありたい社会人像をイメージして言語化していった結果、僕が本当に本業でやりたいことはデザインではないという結論を下しました。

    迷っていた僕が決断できたのは、(最終的に)進むと決めた企業の人事部長の方がおっしゃっていた「山本くんは昔から人の体験設計をしたいという気持ちを大切にしてきたしこれからもきっとそれは変わらない。でも、そのやり方は人生で刻々と変化している。迷っているのであればファーストキャリアで専門性の高い職種に絞り切らなくていいのではないか。」というアドバイスがありました。

    実はその会社は当初第一志望ではなく、周囲もこの決断には少し驚いていたようでした。

    かくいう自分自身が一番驚いており、先入観を持たずに(一つの企業や職種に固執せずに)幅広く捉え、一つ一つの選択肢を検討することが就活の成功なのではないかと思います。

    さいごに

    僕は本業ではデザイナーではなくプロダクトのマネジメントや事業寄りの進路を歩むことにしました。一方でデザインの楽しさ・面白さに触れたことで兼業という形で関わっていこうと決意しました。

    最後になりますが、、

    Point5:自分の成果物は、発信しよう。

    結局これが一番大事なのではないでしょうか。「こんな作品なら公開しない方がマシ」という言葉を就活中に聞いたことが何回かあります。

    でも僕は個人的に、これは間違いだと思っています。

    僕は人事ではないので完全な持論ですが、企業が新卒の学生に対して一番求めているのはハイレベルなスキルセットではないと思っています。(もちろん求められてはいると思います)

    それ以上に、学ぶ姿勢、これからの成長可能性、デザインが好きかどうか、、

    「ポテンシャル採用」という言葉もあるように未来を見据えていると思っています。それを図る指標として、何も作品がないと候補者として検討のテーブルに乗ることが難しくなってしまうと思います。

    また、自分は駄作だと思っていても人から見たら評価が高かったということも往々にしてあり得ます。人から評価され、フィードバックをもらうことで成長もあると思います。そして最終的な成果物だけでなくそれを生み出すための思考プロセスや過程を重視しているということもよく聞きます。

    まずはReDesigner for Student, VIVIVIT, Wantedly あたりのサービスのプロフィールを埋めたりポートフォリオを作って公開してみる。

    そこから一歩踏み出してみるといいのではないかと思います。

    長くなってしまいましたが、みなさんの就活満足度が少しでも上がりますように。